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2007年 02月 07日
「東武東上線で女性と、助けようとした警察官巻き込まれる」という記事が本日(2月6日)付けのasahi.comにでていました。
内容はともかくとして、この見出し、一発で理解できませんでした。 記事を読めば、「東武東上線(の踏切)で(線路内に入っていた)女性と、(その女性を)助けようとした警察官(の双方が電車に)巻き込まれる」ということはわかるのですが、見出しを読んだだけでは、今ひとつ理解できませんでした。 わかりにくいのは、最初の「東武東上線で女性と、」という所ではないでしょうか。ここで、読点を入れて区切ってしまうと、「東武東上線で女性と、」が一塊のような印象を与えて、直後にある「助けようとした警察官」が唐突に出てくる印象があります。この警察官が何を助けようとしたのか、イマイチわかりにくいと思いました。 こんなわかりにくい文章を・・・と言ってしまうのは簡単ですが、これはなかなか難しいと思います。まず、鉄道事故なので、どこの線であるかは明確にした方がよいでしょう。よって、最初の「東武東上線」は外せません。そして、事故の内容ですが「女性と、(その女性を)助けようとした警察官」という部分は処理が難しい気がします。真ん中の「助けようとした」が前後の関係をつなぐものだからです。 「美しい母と、娘」という場合、娘はどうなのか。美しいのか美しくないのか。必ずしもはっきりしません。「美しい、母と娘」にしたら、両方にかかるのがはっきりでるような気がします。「美しい母と娘」でも、娘が確実に美しいかどうかは、ちょっと悩む気がします。確実に間違いがないのは、別の書き方をして、「母と娘は二人とも美しい」とすれば、化粧品のCMにでも出れそうでしょうし、「美しい母と、美人の娘」でも、間違いはおきないでしょう。こんな風に、形容詞と、その形容詞がかかる名詞が二つ以上ある場合、その文章の処理はなかなか難しいものです。 この「東武東上線で女性と、助けようとした警察官巻き込まれる」は、「多くの情報を結構無理に詰め込んじゃったな」という感じでしょうか。要するに「東武東上線で事故」という部分(さらには、復旧までの見通し)があれば、少なくとも一般の方にとっては十分だと思います。ところが、ここに、なんといいますか、「ドラマ」を持ち込もうとすると、「東武東上線で女性と、助けようとした警察官巻き込まれる」ってなっちゃうのかもしれませんね。 時々大学生が事件起こしたりして、そうすると「私大生」とか、極めて意味のない情報を盛り込んだりしますよね。これもその類なのかもしれません。
by albertus
| 2007-02-07 00:20
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